Rick Owens(リック・オウエンス)とは
1997年、アメリカ・カリフォルニア州出身のデザイナー Richard Saturnino Owens(リック・オウエンス) によって創設されたファッションブランド。
独自の世界観と建築的なシルエット、暗く退廃的な美学で世界中のファッションフリークを魅了している。
略歴
| 1997年 | Richard Saturnino Owens(通称:Rick)創立。 |
| 2001年 | NYで初のコレクション。(2002aw) |
| 2003年 | パリでコレクションを行うようになる。 |
| 2005年 | ジャージーライン「Rick Owens LILES」創立 インテリアラインも創立。 |
| 2006年 | 「Pitti Imagine Uomo」のゲストデザイナーに選出。 →メンズコレクションが始動。 |
| 2009年 | 日本進出。Rick Owens TOKYO設立。 (伊勢丹のレディースでは少し前から取り扱い) |
| 2015年 | Rick Owens TOKYO リニューアルオープン。 |
| 2023年 | 来日。新木場でパーティーをおこなう。 |
ブランドの特徴(Design Features)
Rick Owensのコレクションは、「ドロッピング」と呼ばれる重心の低いシルエットを基調としている。
ブランド初期から続くこのデザインは、独特のフォルムと構築的な美しさを両立させており、ミニマルかつ前衛的な印象を与える。
スニーカーラインでは、他ブランドの要素を取り込みながらもRick Owensらしい造形美を追求。とくに「GEOBASKET」や「RAMONES」など、定番スニーカーが長年高い評価を得ている。
デザイナー自身が「腕の短さ」をコンプレックスに感じていたことから、袖丈の長いトップスやアウターが多いのも特徴。
また、「形あるものはいつか廃れる」という理念のもと、経年変化や使用感を肯定的にとらえるデザイン哲学を持つ。
近年では、ボディラインを強調・矯正する要素を再構築し、古典的な女性服の要素と高度なドレーピング技術を融合させた新しいスタイルを提案している。
代表ライン「DRKSHDW(ダークシャドウ)」について
「DRKSHDW」は、Rick Owensのセカンドラインではなく、“デイリーユース”をテーマにした派生ライン。
デニム素材を中心に、よりラフでストリートライクなプロダクトを展開している。
本ラインを通じて、Rick Owensの世界観をより日常的に楽しめるようになっている。
デザイナー:Rick Owens について
カリフォルニア州ポータービル生まれ。かつてはコピー品を制作するアパレル企業に勤務していたが、後にパートナーである Michèle Lamy(ミシェル・ラミー) のもとでパターンを学び、自身のブランドを立ち上げる。
敬愛するデザイナーは、マダム・グレ や マドレーヌ・ヴィオネ。
彼らの立体裁断やドレーピング技術が、Rick Owensの構築的な服づくりに大きな影響を与えている。
当初はブランドロゴを好まなかったが、Champion とのコラボレーションを機にその考えを一変。機能性と象徴性を兼ね備えたプロダクト作りを進めている。
最新の2024AWコレクションでは、出身地「PORTERVILLE」の文字をアーチ状に投影したニットなどを発表し、話題を集めた。
日本での展開
日本では東京・南青山の「Rick Owens TOKYO」を中心に展開。伊勢丹新宿店などでも取り扱いがあり、ブランドの世界観を忠実に再現した店舗デザインが特徴。
定番スニーカーやDRKSHDWシリーズを実際に試着できる数少ない拠点として、多くのファッションファンから支持を受けている。
まとめ
Rick Owensは、暗黒のロマンと建築的な構築美を融合した唯一無二のブランド。
単なるモードブランドではなく、“生き方”そのものをデザインする存在として、世界中のクリエイターに影響を与え続けている。



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